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>特集記事>前号までの記事>vol.54
日本には、美しい四季があります。
昔から親しまれている旬があります。
なのに最近では、どんどん季節感が
なくなっているような気がします。
日本が誇る「旬」について考えてみませんか。
日本には旬があります。
キュウリやトマトが1年中店頭に並び、
タケノコやワラビの水煮がいつでも手に入る今、
そのことが忘れられているような気がします。
 古来より日本人は、季節感を楽しみ、食卓や暮らしの中に四季を取り入れながら暮らしてきました。それは、縄文時代の調理文化を受け継いでいるからだと言われています。縄文人は農作物の収穫期、魚の旬、気候の変化が農作物や魚に与える影響などをよく知り、その情報をもとに季節の食材を利用する調理文化を確立してきました。それは時代が流れてもしっかりと受け継がれ、またいろいろな時代に影響されながら、今でも残っています。
 旬を重んじるのも、そんな食文化の一つでしょう。昔から「初物は縁起がいい」と言われるほどに、旬を大切にしてきました。そんな日本の食文化が、だんだん薄れていくのは大変残念なことです。


五感で食べる。
 人は五感をフルに生かして食べることを楽しみます。食べ物がおいしいと感じるのは、味だけではなく、その場の雰囲気や食卓の色彩、一緒に食べた人やその時の自分の気持ちにも大きく影響されます。時々「緊張して食べた気がしなかった」という話を聞いたり、炭火焼きと聞くとよりおいしく感じられるのも、そういった理由があるのではないでしょうか。
 特に感性の豊かな日本人は、ほんのささいな事でも十分に季節を感じたり、料理を出してくれた人の心配りを感じることができたものです。料理に旬の物が盛りこんであれば、季節の訪れを一足先に感じとることができように。

器も楽しむ。
 五感で食事を楽しんできた日本人は、器も大切にしてきました。陶器、磁器、漆器、ガラスや竹や木など材質もさまざまなら、丼、飯碗、吸い物椀、湯飲み、そば猪口など、使用目的にあわせて形も様々です。さらに、季節感を大切にしてきたことから、夏には涼しさを冬には温かさを感じさせる演出がされたり、お祝いの席にはおめでたい図柄が用いられたり…。日本ほど多くの種類の器を優雅に使いこなす国民はいないと言えるでしょう。
 せっかく四季のある国に生まれ、季節を感じながら生活している私たち。この日本特有の伝統の食文化を、子どもたちにも伝えていく必要があるのではないでしょうか。
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